2015年10月30日
画期的家電も始まりは日常から!?
日常からの気づきが、画期的な家電を誕生させたというお話です。
例えば、ダイソンの羽根のない扇風機エアマルチプレイヤー。
扇風機であれば真ん中に数枚あるはずの羽根がまったくなく、
リング状のワッカがあるだけです。
しかし、スイッチを入れると、不思議なことにムラのないスムーズな
風を送り出すのです。
これを作ったエンジニアは、何を見てこの扇風機を思いついたのでしょう。
実は…ハンドドライヤーだったのです。
ドライヤーの狭い穴から勢いよく気流を吹き出す際に「周りの風を巻き込むことによって気流が増す」ことを発見。つまり、小さい気流でも勢いをつけて周りの気流を巻き込むと、少ないモーターの力や電力で、大きな風を作ることができることに気づいたのです。
これが後に、羽根のない扇風機の開発につながったのです。
では、ここで問題です。
羽根のない扇風機と同じ画期的な家電のルンバ。
アイロボットが開発したこのお掃除ロボットですが、
では、どんなものをヒントに誕生したのでしょう?
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答え
地雷探査機解説
軍事技術がお掃除に生かされる時代
人間に代わり、土の中に埋められた地雷を発見する爆弾処理ロボットを
米国政府が大量購入したのが同社発展のきっかけとなりました。
ルンバのゴミの多さを分析するセンサーもこの軍事技術を掃除に応用したものです。
ルンバを製造する米国のアイロボットは、その名の通り、家電メーカーではなく、ロボットを作る企業です。同社は「Dull(退屈)、Dirty(不衛生)、Dangerous(危険)な仕事から人々を解放する」理念のもとに、これまで多くのロボットを開発してきました。
アイロボット社はそのほかにも、人命救助、海洋探査、ピラミッドの発掘調査など、米国の国家プロジェクトを始め世界中で活躍するロボットを開発しています。1997年にはNASAの依頼で火星探査ロボットも設計して表彰されましたし、日本では東日本大震災にともなう福島第一原子力発電所の事故のときに、同社のロボットが使われたことがニュースで取り上げられました。
つまり、お掃除ロボットは、そうしたロボット技術、人工知能の「掃除への応用」だったわけです。
いもづるアイデア
ダイソンの家電開発の原動力は「利用者の怒り」
ジェームズ・ダイソン氏は、成熟化した家電領域の中でいつも新しい革新的な製品を提供できる原動力は「利用者の怒り」だといっています。普段の生活の中で私たちが、うまくいかない事柄に対して、怒りを持つ。そして、それを解決するのが製品開発の原動力だと考えているのです。最初のサイクロン方式の掃除機も「紙パック交換が面倒だし、経済的でない」という不満から出発しています。
この記事を書いた人
横山 龍太(株式会社ドーンマジック 代表取締役 / 放送作家)
1977年生まれ、熊本県天草市出身。
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