「責任感」や「協調性」を生み出すパタゴニアの社内キャッチコピーとは!?
売上高の1%を地球環境保全のために寄付するなど、
環境経営で知られる米パタゴニア社。
パタゴニアの本社はカリフォルニア州、日本法人は鎌倉市と、
どちらも海沿いにあり、海沿いにあるメリットを仕事に導入しています。
その一つに、「責任感」や「効率性」、「協調性」を生み出すために、
会社であるキャッチフレーズを提唱しています、
それは…
「社員を○○○○○に行かせよう」なのです。
一見するとお仕事に全く関係のない言葉なのですが
では、○○に入る言葉は何でしょう?
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答え
社員をサーフィンに行かせよう解説
サーフィンに行くのは平日の午前11時だろうが、午後2時だろうが構わないといいます。
では、なぜこのフレーズが社員の能力を上げるのかとうと、
その第1は「責任感」。
今日サーフィンに行っても良いか、いつまでに仕事を終えなければならないか、
いちいち上司にお伺いを立てるようではいけません。
もしサーフィンに行くことで仕事が遅れたら、夜や週末に仕事をして、
遅れを取り戻せば良いのです。
そんな判断を社員一人一人が自分で出来るような組織を望んでいます。
第二は「効率性」。
自分が好きなことを思いっきりやれば、仕事もはかどります。
午後に良い波が来ると分かれば、サーフィンに出掛けることを考えます。
その前の数時間の仕事はとても効率的になります。
例えばあなたが旅行を計画したとすると、出発の前の数日間は仕事をテキパキやるでしょう。
旅行中に同僚に迷惑を掛けたくないこともあるでしょう。
あるいは旅行を前に気分が高揚して仕事が進むのかも知れません。
その気分を日常的に味わえるのがパタゴニアなのです。
――サーフィンをやろうとしても、いつ良い波が来るか分かりませんね。
そうです。
だから、第3の理由として「融通をきかせること」があるのです。
サーフィンでは「来週の土曜日の午後4時から」などと前もって予定を
組むことはできません。もしあなたが真剣なサーファーやスキーヤーだったら、
いつでも良い波が来たら、あるいは良い雪になったらすぐに出掛けられるように、
常日頃から生活や仕事のスタイルをフレキシブルにしておかなければなりません。
第4は「協調性」。
パタゴニアには、「僕がこれからサーフィンに行っている間に
取引先から電話があると思うので、受けておいてほしい」と誰かが頼むと、
「ああ、いいよ。楽しんでおいで」と言える雰囲気があります。
そのためには、誰がどういう仕事をやっているか、
周囲の人が常に理解していなければなりません。
一人の社員が仕事を抱え込むのではなく、周囲がお互いの仕事を知っていれば
誰かが病気になったとしても、あるいは子供が生まれて3カ月休んだとしても、
お互いが助け合える。社員同士が信頼しあってこそ、機能する仕組みです。
第5の狙いは「真剣なアスリート」を多く会社に雇い入れ、彼らを引き止めることです。
もし優秀なスキーヤーが入社すれば、ひと月はスキーに行きたいと言うでしょう。
それを止めると、毎日スキーができるスキーメーカーに転職してしまうかも知れません。
なぜ、真剣なアスリートを多く雇いたいのか。
それは、私たちはアウトドア製品を開発し、製造し、販売しているからです。
自然やアウトドアスポーツについて誰よりも深い経験と知識を
持っていなければなりません。そのためには、より多くのプロフェッショナルを
雇わなければならないのです。
この記事を書いた人
横山 龍太(株式会社ドーンマジック 代表取締役 / 放送作家)
1977年生まれ、熊本県天草市出身。
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